NISSAN REPORT BLOG

RSS
TOP > レポート > 宮城県 村井嘉浩知事に聞く 〜東北の現状と未来〜

宮城県 村井嘉浩知事に聞く 〜東北の現状と未来〜

宮城県の村井嘉浩知事は昨年の東日本大震災発生後、東北の復興を一日でも早く押し進めるために、現場の最前線に立ち、様々な取り組みをされています。著書「復興に命をかける」ではご自身の復興に対する考え方やその実現に向けたその熱い想いを綴られています。今回、宮城県庁にて村井知事にお会いし、現在までの復旧・復興の状況および、今後の計画などについてお話を伺いました。

 

A. 現在の復旧、復興の状況をどのように評価していらっしゃいますか?

村井知事:

やっと、復旧・復興の緒についたという感じです。今後、瓦礫の処理がいよいよ本格化してきます。2年ぐらい経つと瓦礫はすべてなくなると思いますので、そうしたら土地をかさ上げして、建物を建てていくというプロセスになります。ですのでまさにいよいよこれからが本格化という形になると思っています。

 

 

 

A.  震災から1年が経ちましたが、これから必要となってくることとは何だとお考えでしょうか?

村井知事:

昨年地震が起こってから今年までは、飢え、寒さ、暑さといった急場を凌ぐことだけに力を注いできましたが、これからはしっかりとした安定した仕事を見つける、終の住処となるしっかりとした家屋を準備していくということが重要になってくるかと思います。

 

A. 被災された方々を経済面で今後どのように支援していこうとお考えですか?

村井知事:

今回の震災では仕事を失った方が宮城県だけで11万人いらっしゃいます。1年が経って6万人の雇用が回復しましたが、いまだ5万人の方が仕事が見つからない状況となっています。その大部分は沿岸部で水産業、農業に携わっていらっしゃった方たちです。水産業で工場が流されて働く場がなくなった、船がなくなって魚が採れなくなったという方たちですので、まずその雇用を一日も早く回復させることが最優先だろうと思っています。その上で、宮城県、東北の外から、宮城県、東北の中に新しい仕事の場を作っていく、工場等を誘致していくことが大切だろうと思っています。

 

A. 持続性のある社会を構築していくにあたり、交通面ではどのようなことを計画されていますか?

村井知事:

宮城県として新たな街作りをする際には「スマートシティ」「エコタウン」といった発想が必要であろうという大きな方針を示しました。街づくりは市、町が計画を立てるのですが、いずれも県の示した方針に則って計画を作ってくれています。エネルギーをできるだけ有効に、そして環境に優しい地域づくり、街づくり、交通インフラ整備をしていかなくてはならないと思っています。

 

A.  自然エネルギーや環境に優しいクルマを普及させるためにはインフラの整備が重要です。この点についてどのような計画をお持ちでしょうか?

村井知事:

新しい街にはできるだけスマートシティの発想を取り入れていきます。クルマは単に物を運ぶだけではなくて、時にはエネルギーを供給する存在であることが今回はっきり分かりました。

今回、実は日産さんから電気自動車「日産リーフ」をお借りして、燃料がない時に大変有効に活用させていただきました。改めてガソリンだけに依存しないクルマ、あるいは持続可能なエネルギーの活用方法に着目するようにいたしましたので、今後はそういったものをできるだけ活用できるような街づくりを目指していきたいと思っています。

充電器をいろいろな所に配置する、エネルギーがなくなった時にはクルマのエネルギーを活用しながら一時的に電気を生み出していくという発想の転換が求められるのではないかと思います。

 

A. 知事は以前、海外の方にも是非東北を訪れて頂きたいとおっしゃっていましたが、そういった方たちに宮城県のどういうところを見てほしいと思っていらっしゃいますか?

村井知事:

宮城県観光キャンペーンキャラクター「むすび丸

東北には歴史のある観光名所がたくさんございます。そちらの方に足を運んでいただくというのも非常にありがたい、大切なことだと思っているのですが、同時にこれだけの先進国の中でも津波という災害で壊滅的なダメージを受けました。これはどの国でも起こりうることですので、ぜひ被災した場所に多くの海外の方に視察に訪れていただいて、いろいろなことを学んで頂きたいと思っています。

日本の建物は非常に地震に強く、おそらく世界一地震に強い建物だと思います。その証拠に今回震度7という大変大きな揺れではありましたが、地震で亡くなった方は20名程度しかいらしゃらないんです。地震への備えは万全だったと思います。しかし津波によってそうした地震に強い建物もすべて流されてしまいました。いかに津波のエネルギーが大きいものだったのかを知ることになりました。

ぜひそうしたことを海外の方にも実際に被災地に足を運んでいただいて、現場で肌で感じ取っていただいて、それぞれの地域づくり、国づくりにも役立て欲しいと思っています。

 

A. 仙台は複数のプロスポーツチームがありますが、知事のお考えになるスポーツの力とはどういうものでしょうか?

村井知事:

非常に大きいと思います。特に被災者の皆様は精神的なダメージを受けていらっしゃいますので、そういった時に皆さんの気持ちが一つになれる一番いいものはスポーツだと思います。野球、サッカー、女子バレー、バスケットボールのプロチームもございますので、いろいろなスポーツを応援することで地域が一つになれればと思っています。

 

A. 来月仙台で「観光分野のダボス会議」とも称される「第12回グローバルサミット」が開催されますが、この会議に参加される方たちへのメッセージをお願いします。

村井知事:

被災地が元気なるためには、まずは仕事の場を増やして、この地に住み続ける「定住人口」を増やしていくことも有効な方法だと思っていますが、あわせて「交流人口」、宮城県、東北には住んでいないけど、こちらに来て、生活するのと同じように物を食べ、お土産を買ってということをしていただくことによって地域が元気になると思います。

観光はまさに地域を活性化する、元気にするカンフル剤だと思っていますので、ぜひいらっしゃる方は会議をしてすぐに帰られるのではなくて、せっかくなので色々なところを回っていただいて、飲んで食べて、お土産を買って、楽しんで帰っていただきたいなと思います。

 

 

ページトップへ