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移動図書館、岩手の街を走る

昨年の東日本大震災で発生した津波により、岩手県陸前高田市は甚大な被害を受けました。市立図書館は壊滅的な被害を受け、現在もその機能は停止したままです。シャンティ国際ボランティア会はこうした地域を支援するため、昨年7月から岩手県にて移動図書館プロジェクトを実施しています。

岩手県陸前高田市は昨年の東日本大震災発生時、15mの津波に襲われ、甚大な被害を受けましたが、住民の皆さんは復興に向けた歩みを一歩一歩続けています。

津波は内陸6kmの場所まで到達し、人口の10%にあたる住民が犠牲となりました。そして、体育館や図書館など、市の公共施設に壊滅的な被害を与えました。

現在、街のあちらこちらでブルドーザーやトラックによる復旧作業が続けており、瓦礫、材木、タイヤなどの山は日々その高さを増しています。

生活再建に向けた取り組みが多方面で進められている中、本の貸し出しもその一助となっています。

陸前高田市、大船渡市、大槌町、山田町では、約2000冊の本を積んだ車両が19箇所の仮設住宅を定期的に訪れ、本の貸し出しだけでなく、利用者にお茶をふるまったり、おしゃべりをする機会などを提供しています。

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会は昨年の7月から岩手県にて移動図書館プロジェクトを実施しており、8月には日産から「アトラスF24」が寄贈されました。

この地域には現在、3つの私設図書館がありますが、この車両をベースに作られた図書館は、その中で唯一の移動可能な図書館となっています。

岩手事務所の現地責任者を務める古賀東彦さんは、陸前高田市にあるオートキャンプ場モビリアにて、約3万冊の本を所蔵する仮設図書館の準備を14名のメンバーと進めています。このオートキャンプ場には現在、津波で自宅を失った168家族が生活しています。

シャンティ国際ボランティア会によると、移動図書館を利用する方は主に50代、60代の女性が多く、編み物やガーデニング、料理に関する本が人気とのことです。

しかし古賀さんは、被災者の方が本をもう一度読みたいという気持ちになるまでには時間がかかったと振り返ります。

古賀さんは「活動を始めたころは、なかなか本を読む気になれないとか、本を借りても広げる気にもならないといった方が大勢いらっしゃったのですが、活動を続けていく中で、本を借りることで気持ちが落ち着くとか、もしくは本を借りることでゆっくり休めるといった方も増えました。また、最近になっては、これから自分がどういう生活していくのかということに借りた本を役立てようという方も増えてきています」と述べました。

日産は2台目となる「アトラスF24」を同法人に寄贈予定で、この車両は今年の6月頃から移動図書館として岩手県内を走る予定です。

横浜の日産グローバル本社ギャラリーでは、現在、タッチスクリーン式のモニターで「ニッサン童話と絵本のグランプリ」を受賞した作品の読み聞かせを体験できるほか、モニターをタッチすることで、この岩手のプロジェクトに寄付をすることもできます。

日産自動車でCSR部の部長を務める井狩倫子は、岩手および東北への支援活動は今後も継続していくと述べました。

井狩は、「今、私どもの従業員からアイデアを募集しておりまして、日産自動車としてどういう被災地支援が継続的にできるかということを考えていきたいと思っております。その際には従業員が支援に参加したり、または自動車会社ですので、何らかの形で自動車を提供したりといったことを検討していきたいと考えております」と述べました。

古賀さんは、「陸前高田での活動は、市の図書館機能が完全に回復するまで続けていくつもりです。そして、復興を目指す上で重要なことは、世界中が東北に関心を持ち続けてくれることだと思います」と述べました。

 

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