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日産、印アショック レイランド社 インドで加速

印アショック レイランド社の副会長であるスマントラン氏に、インドの成長および、「ドスト」や小型商用車事業に関する日産とアショック レイランド社の連携についてお話を伺いました。スマントラン氏は、ヒンドゥージャ・オートモーティブの副会長、日産・アショックレイランドパワートレインの会長でもあります。

 

Q1:インドの自動車市場の現状と、アショック レイランド社と日産との合弁会社がどのようにして小型車の需要を開拓しているのかについて教えてください。

スマントラン副会長:

世界全体が逆風に見舞われており、欧州を始めとする多くの地域が深刻な影響を受けています。しかし、インド市場は全般的に比較的堅調であると言えます。現在、インドは約6%の経済成長を続けていますが、十分なものとは言えません。なぜなら以前の成長率は8.5%であり、私たちが必要としているのはその規模のものなのです。

とは言うものの、現在の6%の成長率というのはまだ好調と言えます。経済活動は活発で、膨大な消費者需要に支えられていると思います。なぜならインドにはこれから消費の担い手となることが期待できる多くの若者層がいるからです。彼らの多くが労働力となり、給料を受け取ることで自立し、キャリアを重ねて成長しています。そうすれば当然、そのお金を使いたいと思うようになります。

つまり、本質的に堅固な経済があるのです。もちろん原油価格の高騰や、ドルへの逃避という課題を抱えており、実際にドル高になっています。このような一時的な課題はありますが、全般的には、他のBRIC諸国の多くと同様に、若い世代が持続的な成長を支えていくと思っています。

 

Q2:日産、アショック レイランド両社の幹部が高く評価している成功事例のひとつが「ドスト」です。「ドスト」生産の背景について教えてください。 

スマントラン副会長:

ハノーバーモーターショーの場で初めて会合の場を持った時のことを思い出します。アショック レイランドは63年の歴史を持ち、インドで商用車メーカーとして安定した地位を築いてきました。現在、我々はインド最大のバスメーカーであり、2番目に大きい商用車メーカーとなっています。

しかし、小型商用車事業については、大型商用車事業の収益性がとても高いということが分かっていたため、これまで離れたままでした。

近年、とりわけ過去10年間、我々はグループとしていかにして小型商用車事業に取り組むか考えていました。このセグメントで戦うためには、広範な商品ラインアップを持っていて、それを頻繁に循環させていく力が必要だと感じていました。我々は、たった1車種だけでこのセグメントに参入したくありませんでした。

幸いなことに、日産と協議を始めた際、彼らは小型商用車に非常に力を入れていることが分かりました。そしてこれはグループ全体としても非常に重要な戦略として位置づけられていることが分かりました。日産は新しいパートナーシップを活用し、新たな地域に事業を拡大させたいと考えていたのです。そのため、この合弁事業は非常にスムーズに進んだと思います。

日産にはアライアンスを機能させるためのマインドセットがあります。その結果、協議を開始してからすぐにゴーンさんとヒンドゥージャさんが握手を交わしたのを覚えています。あれは2007年の終わりで、それから実質3年で我々は合弁事業を立ち上げ、商品を開発し、設備を整え、工場を稼働させました。

このように、我々は比較的素早いスタートを切れたと思います。日産とアショック レイランドの文化がうまく合い、このように迅速にパートナーシップが進んだのだと確信しています。

 

Q3両社の合弁会社は3つのプラットフォームを使った小型商用車ラインアップの整備を進めていますが、それぞれの生産計画について教えてください。

スマントラン副会長:

我々は1車種目である「ドスト」を発売しました。このクルマはインドでは積載重量1.25トンの小型商用車という位置づけです。幸いなことに、「ドスト」は両社にとって幸先の良いスタートを切りました。近頃ではめずらしいことですが、納車3ヶ月待ちとなっています。1車種目から勇気付けられる結果が出ています。

今年のデリーオートエキスポでは、2種類目、3種類目のプラットフォームも公開しています。2種類目は、日産のNV200をベースにしており、日産からは「エヴェリア」、アショック レイランドからは「スタイル」として発売される予定です。そして3車種目は、トラックのF24型の「アトラス」、「キャブスター」となる予定です。

我々はすでに3車種のラインナップを持っています。1車種目はすでに発売されており、このプラットフォームを使った派生車種について、すでにたくさんのアイデアを持っています。「エヴァリア」は、間もなく開発段階が終わり、生産開始間近となっています。「F24」についても順調に開発が進んでいます。今のところ、日産とアショック レイランドで事業計画したものは全て自信を持っています。

 

Q4チェンナイは、アショック レイランド社、日産両社の工場がある場所であり、デファイアンステクノロジーズのソーシャルメディアに関する情報の収集拠点でもあります。どのようにオペレーションを行い、ステークホルダーの間で情報を共有しているのでしょうか? 

スマントラン副会長:

デファイアンスは私たちにとって、シンクタンクとエンジニアリング/ITサービス会社が融合したものです。我々は数年前、ソーシャルメディアや情報、ITの力に気付きました。デファイアンスは、アショック レイランドのパートナー企業のためだけではなく、第三者も視野に入れて作った会社です。我々は、現在世界中で活用されている情報の価値に着目し始めました。広範囲にわたる情報を得ることで、我々はお客さまが今何を考えているのかを知ることができるのです。

現代の若い人たちは、自分の考え、意見、気分を公に発信することに非常に積極的です。世の中には大量の情報があり、この情報を把握できれば、日産のようなメーカーが活用できるとても価値のあるデータを得ることができるでしょう。それは、人々が自社の商品についてどう言っているか、サービスについて何と言っているか、どんなラリーに関心があるのか、好きなTV番組は何かといったあらゆる情報であり、これにより、投資するメディアに的を絞ることができます。そしてこのような情報はリアルタイムで手に入れることができます。これがこの技術の素晴らしい点なのです。

今は、私たちが以前行っていたように、市場調査をし、データ分析に3ヶ月待つのではなく、リアルタイムのデータを手に入れることができます。これは非常に有意義で、特に今何が起こっているか知りたいと考える企業にとっては有益なものです。これには、今何が起こっているかに耳を傾ける訓練をするという発想が必要になると思います。このようにマインドセットを切り替えられれば、たくさんの情報を得ることができるでしょう。

 

Q5最後に、ヒンドゥージャ・オートモーティブの副会長でもあるあなたは、グループの拡大戦略も担当しています。今どういうことに関心を持たれていますか?

スマントラン副会長:

我々は1つのグループとして、輸送とモビリティという中核事業に投資してきました。これには、パワートレインのシステムや、エレクトロニクスのシステムなども含まれます。我々は最近、3つの戦略的分野への投資を行っています。1つ目はエレクトロニクスの分野で、車両の電子工学的な側面に力を入れ始めています。2つ目は環境技術です。我々は計画を進めるにつれ、排出ガス削減を目的とした環境技術の重要性を認識するようになってきました。そのため、我々は欧州にあるグループ会社へ投資を行いました。私は今日、「フーガハイブリッド」に試乗させていただきましたが、とても素晴らしいクルマだと感じました。そして、3つ目は、先ほど申し上げたように、IT、データ分析、情報管理の分野で、これらは非常に重要なものです。

インドでは巨額のインフラ投資が行われており、国内では今までにないスピードで道路、港、橋、高速道路が作られてきました。我々は建設機器への投資を行いましたし、もうひとつの重要分野である軍事用車両の分野を強化するための投資も行っています。また、航空宇宙分野へも乗り出すなど、多岐にわたる事業に取り組んでいます。

 

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